「世に棲む日日」(四巻)司馬遼太郎著の二巻を読み終えて

「小説を通して明治維新と人間を学習」しています。未だ全体の3割も読めていませんが、4月頃から「竜馬はゆく」坂本竜馬、「翔ぶが如く西郷隆盛、「幕末」井伊直弼清河八郎姉小路卿・令泉為恭・井上聞多桂小五郎吉田東洋・寺沢新太郎・陸奥陽之助ほか、「花神大村益次郎、「峠」河井継之助、「歳月」江藤新平、「殉死」乃木希助、「新撰組血風録」近藤・土方ほか、の人物を通して変革期の様子を、ワクワクしながら、今も楽しく読み続けています。何処まで読めば納得出来終わるのか明らかでは有りません。
「世に棲む日日」は吉田松陰を中心に、高杉晋作久坂玄瑞桂小五郎井上聞多伊藤俊輔入江九一、楢崎弥八郎など松蔭門下生、関連した佐久間象山、又長井雅楽、周布正之助の長州藩官僚、藩主毛利敬親などの日々がぺリーの黒船来航1853年頃から1863年頃までが描かれています。変革期に遭遇した個性ある人達が思想・志・夢の実現と現実の強い掟・家・習慣・幕藩政の反動の中で、生き生きと過ごす日々が、分かり易く人間関係をベースに進んでいき、速読出来てしまいます。われながら、少し嵌まっています。司馬さんの小説の手法かもしれませんが、兎に角、面白く時間を忘れてタイムスリップできる事です。最近の社会・経済・外交状況と140年前と比べて理解することに、余り違いを感じない事と変革期の精神や人間の持つ言動について非常に近いものを感じています。特に志向性の同じ者が手を取り合い、より自由に新しい世界を吸収しながら切り開いてゆくこと、そしてそれは「細い道」であるが、諦めずに積み上げていくことを感じています。私に取って今まで経験のない考え方や色々な人間像が見え、ために成っています。でも内容が広く深過ぎて整理がつかないけれど、自分を見直すには最高の小説かもしれません。
今後、「最後の将軍」、「十一番目の志士」「功名が辻」、「坂の上の雲」再読、「菜の花の沖」、「夏草の賦」、「この国のかたち」などを速読予定です。