「韃靼疾風録」司馬遼太郎著を読み終えて

最初はどんな話か想像が付かず、又呼称・名称や熟語の難しさから早く読めず困惑した。しかし中ほどから、筋も見え内容もかなり理解が深まり面白くなり、後半を一挙に読み終えた。文化と文明の違いや、16〜17世紀の中国・北東アジア地方に生きた日本人の目から見た中国の歴史が分り易く描かれていた。平戸藩の武士桂庄助と女真人アビアを中心に時代の流れとともに生き抜く歴史ロマンであった。韃靼の地で女真人が後金(清国)を建国し、明が滅び、その後約300年間中華民国建国まで続く歴史を江戸時代と比較して初めて知った感じがする。今まで中国について殆ど興味が無く知識が無かったので、凄く身近な国としてアジアの一員、交流の深い国として再認識できた。これから更に漢・隋・唐、19〜20世紀の中国歴史を日本の文化・文明を理解するためにも学習して行きたい。