「ブランド進化論」山田敦郎著(中央公論社)に理念の大切さを知る

ブランドについて今まで余り興味が無かったこと、又ブランドは「商標」との狭義で捉え、学校経営のマーケットと同じ重要な概念と見ていなかった。しかし、ブランドに対する企業努力の実例を良く見ると、「人と真実で出来ている」「人の啓発を通して真実づくりをしている」こと、「変革する―創る―育てる―着床させる―伝える―分かち合う」ことをマネージメントの基本とし、改革に成功している。ブランド力は①卓越性、②広知性、③伝説性、④独創性が必要で、具体的には①リサーチ(現状分析)、②ブランドの構成要素(コンセプト、ビジョン、コアバリュー、パーソナリテイー)の決定、③記述(明文化)、④可視化(基本デザイン)、⑤体験設計・管理(規定化・WEB・広告)、⑥アセスメント(改善)を粘り強く推進している。私立学校に於いてもコンセプト(建学の精神)以外に、ビジョン(中長期展望)・価値観・行動の基本姿勢など改革の分かり易い内容(スクラップ&ビルドではない改革案)をリーダーは示すべきと思う。評価がし難く保守的な教育現場では、教職員が自由で活発な職場風土を構築しない限り、お客様(生徒・保護者)の確固たる評判を得る事は難しい。少しでも学校にブランドの良い面が導入できればと今更ながら企業の努力と進化に感銘した。

ブランド進化論

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